(2025/7/2 公開)
近年、航空レーザ測量データの集積とオープン化、そして標高モデルの高解像度化が急速に進展している。標高モデルといえば、これまでは国土地理院の基盤地図情報が無償かつ高解像度なデータセットとして、有用であると認識していた。ところが近年は、都道府県が主体となり、1mメッシュや0.5mメッシュ、東京都にいたっては0.25mメッシュといった、超高解像度の標高モデルの公開が進んでいる。さらに、標高モデルのみならず、オリジナルの航空レーザ測量データやグラウンドデータ、オルソ画像など、非常に有益なデータセットも併せて公開されてきた。高解像度標高モデルの公開は長野県や兵庫県、点群データは静岡県などが先駆けであったように思う(間違っていたらごめんなさい)。これに追従し、現在では多くの都道府県での公開が進んでおり、アイデア次第ではこれまでにない新しいアプローチでの社会課題の解決の土台が整備されてきているといえるだろう。
最近、私が興味を持っているのは、地形と植生の関係である。まったくの素人、浅学無知でありながらも、航空レーザ測量データを使用した樹冠高モデルに興味があり、これを眺めていると新しい気づきが次々と生まれてくるのだ(学問的には既知のものばかりなのかもしれないが)。現在進行形で勉強に励んでいるところであり、ご批判をいただきながら、自身の理解を深めていきたいと考えている。今日は、伊豆諸島の島々のDCHMを作成してみたので、これらを紹介する。
今後にいろいろな解析をしてみたいと考えているが、今日は成果の例示にとどめたい。DCHMの作成にあたっては、東京都デジタルツイン実現プロジェクトによる3次元点群データを使用した。このような高品質なデータをオープン化し、二次利用可能な形でご提供いただいていることに、深く感謝を申し上げます。
一覧
伊豆諸島のうち、大島、利島、新島、式根島、神津島、三宅島、御蔵島、八丈島について樹冠高図を作成してみました。一覧図を示します。各島々を拡大して示しているので、縮尺がそれぞれ全く異なることに注意!

拡大図
各島々を拡大して示します。
大島

利島

新島

式根島

神津島

三宅島

御蔵島

八丈島

参考サイト
以下のサイトより、データを収集し解析に利用しました。
・東京都デジタルツイン実現プロジェクト 島しょ地域点群データ
コメント